夏 中村の「みせ」でところてんを食べた
おばちゃんか おばあちゃんが
ところてんを ついてくれるんや
ところてんをつくのを見るのは おもしろかった
中村では 「みつかけ」も食べた
ひやいから 頭がキンキンした
「みつかけ」やったら
「あまの」で食べたほうが多かった
「あまの」は関東煮がおいしかった
じゃがいもとか 天ぷらとかを
串にさしたやつがうまかった
中村は 冬になると やきいもを売っとったって
母ちゃんがゆうとった
でも ようおぼえとらん
やきいもやったら
有楽の横の店で売っとったのは ようおぼえとる
大きい「つぼ」で焼いとった
けど 買ったことなかった
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※ところてんを突いてくれる:四角い木の容器に 豆腐半丁程度の大きさのところてんを入れて突き棒で突く 今ではあまり見られない光景
※みつかけ:かき氷のこと 蜜をかけるので こう呼んでいた 蜜は 白(無色) イチゴ メロン レモンなど ただし青い色の蜜はなかった 器は ラッパのように縁に向かって反り返っていたと思う 抹茶や金時などは あったかどうか知らない
※「あまの」:本当の名前とは違うが 以前に住んでいた人の名前で呼んでいた
※焼き芋:中村もつぼ焼きだったと 母から聞いた
※有楽:川端にあった映画館 ここで「モスラ」を見た