庄司校の運動場は
きらきら光っとった

よく見たら
小さい金色の石つぶみたいなのが
土の中にまざっとった

ほいで
それは砂金やないかな
と思っとった

昔ばなしに こんなんがあった

ある若者が山奥に入って
あたりいちめん　きらきら光る場所を
見つけた
光る石つぶが　ちらばっとったそうだ
それが砂金だとわかって
その若者は　たくさん持ち帰って
大金持ちになったそうだ

だけ
庄司校の運動場の砂金
ぜんぶ集めたら
大金持ちになるかもしれん

そいで
金色の石つぶを一個ひろって
家に持って帰って　調べた

親指と人差し指のつめで
ぎゅーっとはさむようにしたら
石つぶが割れた
もっとやってみたら
うすくはがれるみたいやった
へんな砂金やなあ


※薄くはがれる石には　雲母（うんも）というのが
　あるらしい
※今思うと　庄司校の運動場は　石ころが少なく
　粘土質の土だったようだ
　（よそから持ってきていたのかも）
※中学では毎週　運動場の石拾いをさせられたが
　庄司校では　石拾いの記憶はないです