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四年生のころ


習字
習字の授業が始まった ふでと すみと すずりと フェルトと ぶんちんを持って行った 五時間目に習字があるけ 昼休みに「すみ」をするんや 「すみ」をするのは むずかしい 僕のは 「くれ竹」ってゆう すみや でも 何度すっても うすいから 筆で書いたら すぐにじむんや 昼休みいっぱいかかって すったけど それでもうすい 西村で買う時に おいちゃんが 「くれ竹は ええ墨や」ってゆうたと思うけど だめや 「このふくらんだところで すったら  よくすれるよ」 ってゆう人がおった すずりの「池」から 「岸」の平べったいところに上がるところや ちょっと 表面のカーブが強いところやから 力がはいるからかなあ そこですったけど やっぱりだめや 「すずりの (岸の)平べったいところは  すみがこいいから それをつけたらええよ」 っていわれたこともあったけど それでもだめや もともと すりかたが少ないからやろか 半紙も じょうとうの半紙をつかったら もっとにじむ そのうち だれかが「ぼくてき」とか 「ぼくじゅう」とかいうのを売っとるから それを使ったらええ にじまんよ ってゆうた でも 使わんやった わざわざ買うのめんどうやし 負けた気がするから 先生は 朱色のすみのついた筆で 悪いところを直した 僕は字もへたやし 習字は好かん
※あるけ:「あるから」の意
※西村:西村文房具店のこと
※ゆうた:「言った」の意
※こいい:「濃い」の意
※墨滴、墨汁:当時は筆ペンなどなかった  今思うに 墨をするのも気持ちが落ち着いてきて  また いいものではないかな